物語・小説の読み方
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麒 麟 伝 本を読もう。もっと本を読もう。
これから80年生きていく知恵、そして知識の組み立て方を教えたいと思っています。
たとえば、 本の読み方。 たくさんの本を読んでほしいと思います。 だから速読の方法は教え
ません。 なにが書いてあるのかをただ単に理解することは大人の知識でしかありません。 子
供には知識の量が必要なのではありません。 書かれていることの質、 そのおもしろさが必須
なのです。 おもしろさをこころの奥深くで感得した子供だけが持続的に本を読むことができま
す。 つまりはたくさんの本を読むことができるのです。 そしてたくさんの本を読むこと、
それは世界を発見し、 探検することなのです。 自分を世界という舞台へデビューさせること、
これだけが肝心なことなのです。
読書時間、君は世界の怪人なのです。 この快感だけが諸君を大きくしてくれます。
麒麟塾ではいかにゆっくり読むのかを教えています。 一行を2時間かけて読むこと、 作家は
その一行でどんな事件を仕組んでいるのかを教えています。 大きな木の幹=作家の主張ばか
りではなく、 枝葉のおもしろさ=表現の技巧、 そして作者の無意識の場である地下茎、 根の
ところまで教授しています。 ここにあるのは興奮、 エキサイティングな世界の発見なのです。
勉強は受験のためばかりではありません。 自分を世界大に膨張させるためのものなのです。
受験はどんな子供にとっても通過儀礼でしかありません。 受験の先が目的なのです。 生きて
いく知恵としての勉強が知識を要求し、 自分とは何者なのかを問うているのです。 麒麟塾の
授業はひとえに10年後の諸君の立っている位置を要求しているのです。