『in to the wild』
ショーン・ペンのナレータームーヴィー。 「自伝」の映画化。アメリカ。 都市から砂漠、アラスカへ。 かつて西へ向かったアメリカ。 この青年23歳のアラスカは北。 北へのジャーニーはlonlyness。 それは逃亡の〈劇〉である。 アメリカの市民、家族であることの破綻。 アメリカの子供たちは、不幸か悲惨を選ぶしかない。 父と母の不幸なモノガタリはアメリカという国のそれである。 辺境に集まっている老人たち。 ギターから流れるフォークソングやロアも寂しい。 '68年以降ナニが起こっていたのか。 〈戦争〉という暴力の日常への制度化、 もはや共同体を結びつける共通感覚が失われ〈マネー〉が個人化する。 北へ、だがアラスカの〈荒野〉は、アメリカの罠でしかないのだ。 ルソー、トルストイの時代の〈義〉は失われている。 正しいことを述べることも実践することもない。 人と人がまっすぐに向き合ったトキ にのみ、 その不幸や孤独のなかに発火する火が見える。 この映画は荒野、砂漠が舞台であっても決して wild lifeに救いがあるとは言わない。 アメリカという国の中で、〈私〉がどう生きられるのかが問われている。
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